コピー・FAX講座


 OA機器を自在に扱う。といってもパソコン関係ではない。コピー機、FAXの類である。習うより慣れろとはまさにこのことで、量をこなしただけあって私のコピー技術には定評がある。両面コピーは序の口で、縮小・拡大だって比率表(例:A3→A4=71%)を見ずにやってしまう。
 FAXも、なかなか通じないときはイライラするので同時に2台使ってしまったりする。FAXの機械の読取り精度が低いのに目を付けて、普通ではない送り方を考えた。ホチキスでとめた何枚かを、針をはずさず送りたいページだけを折り返して「ぶあつい紙を送信する」モードで送るとか、送る書類に、宛て名を目立つようにマジックで書いた大きな付箋をバンバンつけたり(つまり1部分でも付着していればくっついて送信されていくのだ)といったようなさまざまな工夫をした。
 しかし、何といってもコピーしながらその書類をFAXするというのが早業(荒技?)の中でも特に技術を要する。FAXに書類を差し込み、宛て先をコールしはじめると同時に引き抜き、コピーにかけ、コピーが出るか出ないかのうちに元に戻して涼しい顔をしている。何もここまで急いで行うほどせっぱつまってはいないのだが、成功したときの快感ったらない(小市民だなあ)。
 取引先や社内の回覧書類を作るにあたって、鉛筆書きの良さを知った。消せば跡だけが残り、コピーやFAXにかけると相手には不明。知られたくない内容だけど後でわかるようにしたい時や、誰と誰に渡したか残したいとき役立つ。また、社内ならわざわざ消さなくても「1課・2課・3課要回覧」と書いて3部コピーし、1課には「2課・3課」と書いた部分にバツをうったものを回せば、見た人は『2課と3課の人も見た内容』という前提のもとに読んでくれる。
 次に、コピーに白紙でなくウラ紙を使う効能について。リサイクルという環境保護につながるばかりでなく「これはいつコピーしたものだろう」という疑問がふとわいたとき、裏をみると納品書や送信書だったりしてもちろん日付が入っているので、大体その頃だなあと見当がつけられる。いちいち手差しでコピーする手間があるが、こういうわけで、白紙を使うのは専ら重役に頼まれたものくらいに抑えている。
 結局、こういう雑用のコツは自己満足なのかもしれないが、方法をひとつに絞らずいろいろ挑戦する心がまだ生きている証明にはなる。
 一事が万事というじゃない?