宴会ノスゝメ


 さて、この文章は「宴会のすすめ」というより「幹事の心得」という方がふさわしいかもしれない。どちらにせよ当てはまらない場合も多いという事を承知の上で読み進めていただきたい。
 人が集まれば、そこに宴会は存在する。新年会・歓迎会・送別会など。幹事はその場で決まるか、通年の担当者がいたりする。急に決まった宴会なら仕方がないが、始めからやるに決まっているものはできるだけ早めに根回ししておきたいもの。例えば忘年会。10月下旬には店のチェックを済ませてしまおう。雑誌の特集や、切り取って持っていくと特典つきなどのチケット、友達の会社はどこでやったか、クチコミ等。大体その課の上司連の好みを、幹事経験者の先輩にこっそり聞いておけばいいのだ。
 (1)質・量 どちらを重視するか
 (2)飲み物はビールだけでOKか
 (3)お座敷かテーブルかどちらがいいか
 (4)乾杯音頭→部長、しめの挨拶→課長でいいか
 (5)カラオケは必須か
 日にちの決定は遅くても11月初旬までに。まずエライ順に3人くらい上司の予定をお伺いし、合う日で仮決定(次の日があると下手に泥酔できないので、平日を選んだ方がずる賢いかも)。即、日程のみ公布する。何故かというと、早めに全員に通知すればそれだけ来る人数を確保できるから。(余談だが、会費を早く集めるというのもドタキャン防止に役立つ)店と会費が決まったら、今度は時間などもしっかり書いて本決定の回覧。このとき出欠席の欄を忘れずにつける。帰ってきた回覧の出席人数を各課で合計し、参加人数として会費を計算する(女性は500円引:歓送迎会を兼ねている場合、当事者は御招待:など意外とやっかいな計算になる)。すべて決定したら日時、場所(地図と電話番号をつける)会費をまとめて参加人数分コピーし、各々に配る。これが11月下旬にできれば上出来だろう。忘年会が12月中旬として、会費は3、4日前にそろえたい。釣銭用に細かいお金をたくさん用意しておくと「万札しかない」の連発にも対応できる。男性社員には女性幹事、女性社員には男性幹事にお金を集めさせるのもポイント。また、部長が上機嫌の時を狙えばもしかしてイロをつけてくれるかもしれない。
 手間と暇さえかければもっといろんな裏ワザが開発できるだろう。じゃあこんなことを観察して書いてしまってさえいる私は、かなり暇な人間だったのか?いや違う。…だって下が全然入ってこなかったから幹事歴3年だったんだもん…。