ワタシの読書史【海外SF編1】


 ・・・図鑑で見た宇宙人の絵を、想像図とはわからず、怖くて眠れなかったのはいくつの時だったろう。またその図鑑、他の巻には「恐竜を捕獲した場合の輸送計画図」もあって、エラク画期的な図鑑では、あった・・・。
 もらいもんでウチにあった「さまよう都市宇宙船」(ハインライン)を、SFと意識せずに読んだ記憶はある。多分、普通の小説をジュブナイルにしたものだったのだろう。ミュータントという言葉を知ったのはこの本からである。また、児童文学で「海底二万里」も読んだ。
 図書館では、前回書いた『エスエフ』の棚で「火星のプリンセス」「トリフィドの日」など宇宙物を選んでいた。
 日本SFと並行して海外の代表作も知りたいと思い、横田順彌の「SF塾」を買って参考にしてみた。「夏への扉」「幼年期の終わり」「人間以上」「地球の長い午後」「われはロボット」「地球人のお荷物」「アンドロメダ病原体」など、皆この本で知って買った作品である(「アンドロメダ」のクライトンは、これほど人気作家になるとは思ってなかった)。
 そしてまたある日、図書館で偶然手に取った短編集「天使と宇宙船」(F・ブラウン)にびっくりすることになる(クライトンとブラウンは、その当時集められるだけ集めたものだった・・・古本屋にて)。
 さて、関係ないかもしれないが、中2で初めて「エイリアン」をTVで観た。怖くて眠れなかった。中3の時に映画館で「2」を観た時も同じ。なのに古本屋で「2」のノベライズを発見して買ってしまうあたり、謎である。読んだ夜また眠れなかった。なのに何回も何回も読み返している・・・(映画に限ると「1」「3」は苦手、「2」「4」は好き)。
 ひとくちにSFといっても分野が広い。宇宙、時間、未来世界、超能力、バイオテクノロジー、精神世界などなど。しかし、観念的なものは、ワタシは少し苦手である(解釈間違っているかもしれないが「闇の左手」とか)。
 また、機械や兵器のシステムが細かく説明されているものもちょっと・・・。アタマが文系なので、難しいワープ航法などは理解できないのだ。長すぎるのも困るし(ペリイローダンなど。あれ、200巻いってましたっけ)。登場人物の整理が大変すぎる。アシモフの「ファウンデーション」シリーズはそのうち挑戦してみようかと考えているが)。
 逆に好きなのは「何かの侵略(宇宙人・病原菌・コンピュータなど)に対抗する人類(の一部、でも可)、最後には勝利」というパターン。推理小説も結局はこの展開であるわけだし、進歩がないのか子供なのか・・・。
 それから、小さい頃の経験のせいか「恐竜」が好きなので、「ジュラシック・パーク」「ロスト・ワールド」は愛読書である。ハリー・アダム・ナイト「恐竜クライシス」も、B級かもしれないが、同テーマで面白かった。
 ただ、いろんなSFが出てきても、設定(舞台)はすでに出尽くしているので、今後は登場人物の魅力で勝負するしかないのでは、と思う。
 「SF」がもてはやされ、流行したのはワタシが小さい頃らしい。・・・遅れてきたSFファンなので、こういうことを書くのはおこがましいと思うが、一世を風靡するようなものすごいSF作品(作家)があらわれることを、今でも期待してやまない。